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ピアノ調律物語③|富士店

調律

調律する時に使用するチューニングハンマー。これがなけりゃ始まりません。
チューニングハンマー.jpg
持ってみるとずっしりと重く、調律という仕事の重さまで感じられます。

さて、お待たせいたしました。ピアノ調律物語、ようやく調律の様子をお伝えできます。
過去の記事はこちら→ピアノ調律物語①/ピアノ調律物語②

調律引き1.jpg
まずは、実際に調律している様子をご覧ください。
チューニングピン(ギターのペグのようなものです。形は全然違いますが)と呼ばれる部位に、
チューニングハンマーを嵌めて調律します。

アップでご覧ください。
芯線調律途中2.jpg
チューニングピンを右に回すと、音程が高くなります。
「一度音程を高く設定してから、低くして音程を定めます」とのこと。

調律引き後方2.jpg
別アングルからも。
ラクラクやっているように見えるのですが、
この調律作業、実は結構体力仕事。回すのに負荷がかかり、重いんです。

さて。もしかして、気になった方もいるかもしれません。
調律芯線.jpg
弦についてる赤いフェルト、アレ何さ。と。

前回の記事で、ピアノ1音に対して、3本・2本と弦が張られていることはご説明いたしましたね。
この画像を例として挙げますが...
勝率巻線アップ2.jpg
弦が2本・3本と張られている鍵盤、打鍵するともちろん全ての弦が振動します。
つまりこの画像のようにフェルト無しで調律しようとすると、
全ての弦が鳴ってしまい正しく調律作業が出来ないのです。

調律巻線.jpg
そこで、このフェルトが役立つ訳です。
もう一方の弦の振動をフェルトで押さえることで1本のみが振動し、そこで基準となる音程を作ります。
その後もう一方側のフェルトを外し、基準の音と照らし合わせながら調律します。

調律引き前方.jpg
調律師石川の真剣な表情。
約230本もある弦を1本1本調律していく、なんだか途方もない作業のような気がします。

こんな感じで、調律作業は行われます。
なかなか立ち会う事ができないので、貴重な経験でございました。

アコースティックピアノって高い...。生活必需品って訳でもないし。
と、思われる方多いと思います。
jan-2334000000059.jpg
けれどあのピアノ、約8000個の部品が使用されていて、職人たちの手作業によって仕上げられている
と考えると、決してそうでもないと思うのです。

音楽は生きていく上で必ずしも必要なものではありません。
けれど、音楽のない人生は、なんだか味気なく感じませんか?
音楽はきっと、私たちの人生をより豊かなものにしてくれる筈です...よね?

ピアノ調律物語、これにて終了です。
これを機に、久しぶりに調律してみようかな...と、思ってくださる方がいるなら嬉しい限りです!
お付き合いいただき、ありがとうございました!

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by.EI

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