いよいよ夏到来！
夏と言えば高温多湿！様々な楽器にとって過酷な環境になる季節でございます。

そんな環境の変化もあるせいか、近頃の藤枝店ではギターの弦をお買い求めにいらっしゃるお客様を頻繁にお見掛けします。少しお話を伺うと「湿度が高くなってきたせいもあってか、弦の劣化が早くなってきたような気がする」とのこと。やはり皆様、弦の調子が気になる時期のようです。

さて、そんな弦をお買い求めにいらっしゃるお客様から頻繁にご相談いただく内容を今回ブログにてご紹介しようと思います。テーマはズバリ「弦のゲージ」。ギターの弦を買いに行ったけど、色々ありすぎてどれを選んだら良いのかわからない！とお困りの方のお役に立てれば幸いです。

「ゲージ」について色々知ろう！

まず「ゲージ」ですが、これは「太さ」のことです。
１～６弦まで、ギターの弦はそれぞれ違う太さをしていますが、例えば同じ１弦でもその太さは様々あります。お店に弦を買いに行くときはまずこの太さを気にしてみてください。気にすることの理由や演奏への影響については、また後ほどお話をしたいと思います。

[エレキ弦]おなじみアーニーボールの弦もたくさんの種類があります

ギター弦のパッケージにはほぼ間違いなく１～６弦まで（もしくは１弦と６弦）の太さが記載されています。写真のアーニーボールのパッケージで言うと、左側にある数字の羅列がそれにあたります（ちょっとアップにしないと見えないかも）

＜ちょっとだけ為になる小ネタ①＞
ギター弦のメーカーは海外のものが多く、表記数字の単位はインチです。書かれている数字は0.0■■インチの■■部分。じゃあ、センチとかミリのメートル表記にしたらどうなるのか～は特に覚える必要は無いかと思います。ミリメートルの表記を一緒にしているメーカー弦もありますが、どちらかといえばインチ表記がスタンダードです。

[エレキ・アコギ弦]更におなじみエリクサーのパッケージ表記は２つの数字

このエリクサーのパッケージ表記が個人的には一番わかりやすいタイプです。
２つの数字（例えば写真左上のものなら『09｜42』）はそれぞれ『１弦の太さ｜６弦の太さ』を表しています。呼び方は「ゼロキュー、ヨンニー」とか、自分のギター弦のゲージを人に伝える時にそんな風に言ったりします。全部の弦のゲージを覚えるのも大変ですから、この２つだけ覚えておいてお店で探すというのが効率的だと思います。

また、エリクサーに代表される「コーティング弦」はお値段はそれなりに高いものの、その錆びにくさによるロングライフで結果的にはコーティングされていない弦を交換し続けるより安上がりになることも！
自分の交換頻度と費用を計算してみると、意外な結果が出ることがあります。

＜ちょっとだけ為になる小ネタ②＞
↑の説明にて、１弦と６弦のゲージの呼び方説明をしましたが、メーカーによってその間の弦（２～５弦）のゲージは異なることがあります。同じ「ゼロキュー・ヨンニー」でも、違うメーカーや同メーカーの違う種類の弦を手に取る際はご注意を！

[アコギ弦]アコギ弦の定番といえばこちらマーチン

基本的に、アコギ弦はエレキ弦よりも少し太めという感じです。両方触ったことのある方ならご存知かと思いますが、弦を押さえる時の力をより必要とするのはアコギの方です。弦が太い→細い弦と同じ音程にするには張力を上げないといけない→張力が高い→弦を押さえるのに必要な力が増える、といったメカニズムですね。

女性の方や初心者の方にオススメなのは「１１」の数字の弦！藤枝店にてギターレッスンを担当されている先生よりお話を伺いました。細いほど弦を押さえやすいですが、そのぶん音の"ハリ"というか、生音で勝負する楽器であるアコギの良いところを消してしまう可能性があるとのこと。その辺りのバランスを考えて「１１」だそうです。

＜ちょっとだけ為になる小ネタ③＞
上の写真、マーチンの弦ですが、緑の物と青の物があります。そしてこの２つ、価格も「緑の方がちょっと高い」という物凄く微妙な差がつけられています。「一体これは何が違うのか」弦を選んでいるお客様にお声かけすると、かなり高確率でこの質問をいただきます。
実は緑の方はパッケージにも英語で「SILK」と書かれている通り、巻き弦のボールエンド部分をシルクで覆って「チューニングの安定性を高める＋ブリッジ部への食い込み等による損傷を防ぐ」という優しさに満ち溢れた加工がされています。
ギターへの影響を考慮するととても良い弦だと思うので、ぜひ一度お試しください。

自分に合ったゲージを見つけよう！

どの弦が良いか、どのゲージが良いかというのは「演奏する人」「楽器に触る頻度」「楽器を保管する環境」が様々である以上、その答えも様々です。しかし、ゲージの違いは"演奏のしやすさ"という部分にかなりの影響を与えますので、自分に合ったものをしっかりと見極めておきたいところ。

特に、マーチン弦のところでお話した「弦の張力」が演奏のしやすさに与える影響はかなりのものです。ゲージを１つ変えるだけでまさに別世界！なんてこともあるので、弾きにくいな～と感じてる方はゲージの変更を考慮してみてはいかがでしょうか。
「具体的にどうすれば良いのかわからない」という方、演奏する際の状況・環境をスタッフにお伝えください。ある程度のお話を伺うことでオススメの弦を紹介できることもあります。

聞くのが恥ずかしいな...と思っていることもこっそり聞いちゃいますよ！
ぜひお店にご相談にお越しください！

スタッフ：長野

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