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初めての管楽器選び[トロンボーン]編|沼津店
新製品情報
これから始める皆さんの為に選び方について、管楽器技術者から一言。
『トロンボーン』
歌う様に繊細だけど迫力のあるトロンボーンです。
実は音階も曖昧で一見すると適当感が強く出ちゃうんですが、
それだけにとても歌声に近いニュアンスが出せる楽器なんです。
「歌う様に表現できる。」
これってすごく大事な事なんですよ、ハイ。
自分の声で歌う時って音階の基準になる所がほぼ無いですよね。
「このあたり、かな?」
...って位ww
なので、にじみ出る感性からの素直な気持ちがストレートに出せる楽器なんですね。
その曖昧なトコって言うのが、トランペットではピストン。
クラリネットなどの木管楽器ではキイにあたる「スライド」。
このスライドってトコがキモ。
伸び縮みさせるスライドにはポジションってのが7箇所有るんですが、その場所で止まる訳でもなく、線が引いてある訳でもないんです。
「線引けば?」
って思うかもしれませんが、書けないんです。
気温や湿度によって変わっちゃいますから。
そんな言わば原始的なスタイルの楽器に大事な事は何かって言うと。
「スライドの動き。」
表現しようとしてるニュアンスが「動き」で遮られたら意味が無いんですよ。
だからこそ、必要なのが。
・演奏する事に集中できる楽器。
・演奏する時にストレスを感じない楽器を。
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【余計な事に気を取られずに演奏に専念しよう】
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って事なんですよ。
そりゃ、音階出しにくい楽器じゃメロディをなぞるにも限界が出ちゃうのは簡単に理解して頂けると思います。
そもそもトロンボーン独自のスライドって構造が解りにくさを助長してますよね。
ポジションってのが7カ所あるんですが、
『1ポジション伸ばすごとに半音下がる』
んですね。
んで、トランペットで言うピストンの組み合わせって、
短・ピストン解放
|・第2ピストン
|・第1ピストン
|・第3ピストン(第1+第2)
|・第3+第2ピストン
|・第3+第1ピストン
長・第3+第2+第1ピストン
の7つなんです。
これが、物理的にトロンボーンの7つのポジションに値する訳です。
もう7ポジションと1ポジションとを早く「パプパプパプーパー」って難しいのは明白。
これが比較的楽な楽譜であれば、考慮してくれて簡単にアレンジしてくれますが、本気の大会用の課題曲や高度な自由曲なんかでは容赦ないんです。
ここで注目なのが、トロンボーンの中でも2種類有るんだって事。
それがテナートロンボーンとテナーバストロンボーンの2種類。
テナートロンボーンは小学校の備品とか、ジャズのビックバンドのソリストで見かける所謂トロンボーン。
テナーバストロンボーンはテナートロンボーンにクルクルと巻き管が追加されてるタイプ。
このクルクルと巻かれた管がスライドの変わりにレバーひとつで延長してくれるので、ショートカット出来るんです!
右手で行ったり来たりさせる長さを抑えられるんですね。
なので、中高生のトロンボーンと言ったら「テナーバス」の事を指す様になったんです。
でも、その前にスライドってあの長さで息を朝顔まで届ける時に伸び縮みさせるのって息漏れしそうですよね?途中でプシューって抜けそうでw
そう、その通りなんです。スライドで息漏れしちゃうようじゃ才能が有ってもニュアンスが出せなくなっちゃうんですよ。
・スライドがちゃんと出来てるか?
・スライドさせる時にストレスは無いか?
ここが大事。
「トロンボーンにとってそんな一本って?」
中の管と外の管の間、クリアランスと言いますが、一番大事なスキマが有るんです。
狭すぎたら鈍い動きしか出来ないし、広すぎたら思いもしない所で引っかかる。
その心配が無いのが「ちゃんとしたブランド。」
これが値段の差を作ってるポイント。
その要素はやはり...
『精度』
トランペット編でも書いてきている様に材質も大きいポイントですが、構造が単純なトロンボーンにおいては精度が悪いだけで良い音、悪い音の判断の前に「あ〜あ。」ってなるパターンが多いんです。
なので、あれだけ長いパイプが「対で」「スムーズに動く」ってそう簡単には出来ないんです。
気を使ってないとダメ。だって事は簡単にわかりますよね。
...と言う訳で
「精度の事を踏まえている」
「素材も研究されている」
と言うポイントを押さえててオススメなのがブランドで言うと...。
V.Bach(バック)、ヤマハ、クルトワ。
これらのブランドの精度や人気は折り紙付き。
それらのブランドの中での違いは。
●V.Bach(バック)...アメリカの金管専門メーカーらしくトランペットと共に根強い人気。
伝統を貫き過ぎてる為に頑固さが強く出ている感じ。
●ヤマハ...バランスに対する考え方が非常に強い。
時々「えっ?!」って技術を出してきてビックリするw
●クルトワ...昔ながらの工房気質が抜けないのか、バリエーションの多さは半端無い。
材質、バルブ、ウエイト、この組み合わせで「合う物が無い」とは言わせない的な。
でもね「好きか嫌いか」で、良いのですwww
その方がニュアンス出すのにストレス感じないで済みますからね。
でも、バンドの方向性とか真剣に考えている指導者の場合はこだわってモデルをそろえたりします。
「...で、実際どれを選ぶの?」
ですよね。
特に中高生へのオススメとは...。
標準モデルの中では...
V.Bach 42B、ヤマハ YSL-820GⅡ、882、クルトワ AC420B。
こだわり系では...
V.Bach アルティザンA47i、ヤマハ YSL-882OR、クルトワ AC420BOR 。
メリット・デメリットとして超個人的なコメントですが...
●V.Bach
メリット:トロンボーンで見覚えがあると言うとココのケースを思い浮かべる人多い。
デメリット:伝統やトラディショナルな部分で固まってる。
●ヤマハ
メリット:価格帯的な所で圧倒的に有利。コストパフォーマンス。
デメリット:時々血迷うラインナップでビックリさせられるw。
●クルトワ
メリット:バリエーションの豊富さは担当者も覚えきれないほど。ピッタリ合う一本が無いはずが無い。
デメリット:フランスらしい、「来るものも去る者も関係無い。」って言う感じの、楽器と演者のマリアージュを大事にし過ぎてて、難しい感が出ちゃうとこ。
...ま、これまでも書いてますが、「弘法筆を択ばず」なんですよ。
ちゃんとした楽器なら、基礎をちゃんと教われば何でも大丈夫w
つらつらと駄文を書いてしまいましたが、ワタクシは皆さんと皆さんの親御さんの見方です。
ご質問ご相談はお気軽にどうぞw
今週末の、6月の3(土)、4(日)日の「すみやグッディ沼津店 管楽器フェア」に是非お越し下さい。試奏はもちろん、メーカー担当者もいますので質問などもメモしてご来店ください。
スタッフ一同お持ちしております。
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次回は人気ランクの高いあの楽器。
クラシックもジャズもポピュラーも余裕でこなすアレですw
そう「サックス」
です。お楽しみに!?W
第一弾フルート編はこちらをクリック。
第二弾トランペット編はこちらをクリック。
第三弾クラリネット編はこちらをクリック。
そして毎週日曜日はリペアデイ開催中!
来月6月は3日、4日のスーパーバーゲン当日と、11日、18日、25日です!
13:00~18:00でお待ちしています!
担当:管技術・矢辺
【音楽教室・英語教室・カルチャースクール・楽器販売・修理・練習スタジオ】
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