皆さんご存じ、ピアノ！
「ピアノ」と口にしますが、本当の名前をご存じですか？？

「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」（弱音も強音も出せるチェンバロ）というのが本当の名前！
いつも呼んでいる「ピアノ」はこの名前を短くした呼び方なんですね。
それではもっとピアノについて詳しくお話していきたいと思います。

ピアノの歴史

ピアノはハンマーと呼ばれる鍵盤と連動する部分が弦を叩くことによって音が出る鍵盤楽器ですが、
ピアノの中には弦がたくさん張られていることもあり弦楽器、ハンマーが弦を叩いて音を出すから打楽器の部分もあるため
「有鍵打弦楽器」に分類されます。

ピアノの原型を作ったのはクリストフォリというイタリア人が作りました。クリストフォリは、チェンバロの音が強弱の変化に乏しいことを不満に思い、1700年頃、爪で弦をはじいて鳴らす代わりにハンマー仕掛けで弦を打って鳴らすという、現在のピアノにつながるメカニズムを発明しました。
弦を「はじく」のでは無く、「打って」鳴らすという構造は、クラヴィコードと同じです。
ピアノが誕生する前に活躍していたチェンバロ、クラヴィコードといった楽器が深く関わり、より良いものを作ろうとした結果、現在のピアノに進化しました。そんなピアノですが、先祖といわれる楽器には、クラヴィコード 、チェンバロ など、さらにその祖先をというと、すべて1本弦の弦楽器に当たります。あんなに大きな楽器が1本弦の楽器から始まったと思うと面白いですね。

どうして鍵盤は88鍵なの？

皆さんはピアノの鍵盤がなぜ88鍵なのかご存じですか？
先程ご紹介した、ピアノを作ったクリストフォリが発明したときは54鍵でした。ピアノ音楽が発展するとともに、より幅広い表現力を求める作曲家に応じて、音域を拡大していきました。
人間の耳は約20ヘルツから20,000ヘルツまでの範囲の音を聴き取ることができます。音程として聴き分けることができる上限はせいぜい4000ヘルツぐらいまでといわれています。
もし、ピアノの音域を増やしたとしても、人間の耳には音程感のない音として届くため、音楽的にはほとんど意味のない音となってしまいます。そのため、人間の耳へ音楽的に音を届けられる、という意味でピアノの鍵盤は88鍵になっています。

楽器の王様　ピアノの魅力

ピアノは楽器の王様ともいわれる楽器。
なぜ王様と呼ばれるのか、♪音域が広い
　　20ヘルツ～20,000ヘルツまでの88鍵を1台の楽器で扱うことができます。
　　ピアノはオーケストラのすべての楽器をカバーする7オクターブ1/4の音域を持っています。
　　オーケストラで一番低いコントラバスより低い音も、一番高いピッコロより高い音も出すことができます。
　　音域だけでなく、多彩な音色も出すことができる楽器です。
　　オペラやバレエの練習のときには、ピアノがオーケストラのかわりを務めるのも、そのためです。

♪同時にたくさんの音が出せる
　　管楽器や声楽では基本的に1度に1音しか発音することができません。
　　ですが、ピアノは10本の指を使って複数の音を発音することができます。
　　複数の音を発音できるということは、左右それぞれ独立した動き、メロディーやハーモニー、リズムを
　　刻むことができます。メロディー・ハーモニー・リズムは音楽の3大要素といわれます。
　　ピアノ1台で音楽の3つの要素を学ぶことができます。

ピアノは素直な楽器

ピアノは敷居の高い楽器、と感じられる方も多いかもしれません。
ですが、鍵盤を押すと音が出る、そんな素直な楽器です。
鍵盤を押した力加減に素直に応え、やさしい音や力強い音、いろいろな音を響かせてくれる楽器です。

実際にピアノに触れ、ピアノから音楽を多くの人に楽しんでもらえたらと思います。
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